90.リーダーに必要な全体観
2015/07/10
昨日、林英臣先生の勉強会が神戸でありました。
テキストは
幕末・明治維新の激動期に多くのリーダーを育てた吉田松陰が指南していた山鹿兵学の祖・山鹿素行の聖教要録。
聖教要録とは
山鹿素行が幕府御用学問であった朱子学を命がけで批判し、追求した武士の心構え、つまり当時のリーダー学です。
そのはじめの『聖人』と『知至る』を学びました。
「聖」とは
見えないものが見え
聞こえないものが聞こえる
つまり全体を見通し、先が見える
また心で観る、本質を観ること
「聖人」とは
知識が高いところに到達して筋道が通り心が正しく、全ての物事・人が居場所を得るように皆を生かす人
「君子」とは
聖人になるための道半ばの
努力途中の人
『義』を『利』と心得る
「小人」とは
「義」を知らず、「利」のみに生きている人のことをいう
つまり
『上に立つ人は聖人でなくてはならない』
振り返って、
現代の企業や組織リーダー
はどうでしょうか。
自分の価値観や考えに拘泥せずに
部下の意見や気づき、視点を柔軟に受けとめ
活かせているでしょうか。
自分の地位や、立場
あるいは自分の部署
の利益ばかりに目が奪われず、
全体を見渡し、全体がうまくいくような
貢献ができているでしょうか。
リーダーが部分観でいると
組織は混乱します。
意見を言っても頭ごなしに却下される、
相談できる雰囲気でない、
管理職になりたくない、
みんなバラバラな個人主義…。
そんな声を現場からよく耳にします。
部分観ではなく
よく聞くことができ
よく見通すことができ
よく全体を見ている
そして人を活かすことができる
日々、リーダーとして
肝に銘じないといけないことですね。
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