240.若手の流出を考える
2023/12/15
企業における人事管理を研究されている大学の先生のお話を聞く機会があった。
結論としては、
「人手不足の時代、経営者は社員と向き合ってください。彼らの目線にいったん合わせてください。それからどうするかを考えてください」
というメッセージであった。
いくつか話のポイントをあげると、
・従業員には、普段は平穏に、でも頑張りどころで頑張ってもらう。そのためには合意が大切
・ぶら下がり社員や何も考えてない従業員がいるのなら、それは会社がそうさせている。違うように関わってほしいなら、環境変えたり提案が必要
・会社が何を達成したいのか?何を欲しているのか?経営者や管理職は、部下とのコミュニケーションの手間を省くな
・若手を流出させている要因は何か?流出があるなら、その要因を消せてないし、そもそも気づけてない会社が多い
・若手が職場に求めることは、働きやすさ、働きがい、成長実感、組織風土、助け合う、愚痴を言い合える、組織の方向性にワクワクする、技術を使いたい等
・日本社会に対する不安を感じている若者は、会社に安心を求めるのは無理もない
・上司は業務支援はやっているが、精神支援をやってない。研究ではその真逆の方が生産性が高い
・評価制度は会社からの期待を伝えるツールである
・部下との面談が、半年に一度では遅い。部下の育成は日々のコミュニケーションの中にある。管理職はコミュニケーションこそ仕事である
・忙しくて面談やコミュニケーションの時間がない、というが、その原因は部下が育ってないから。部下を育てるためのコミュニケーション・面談の時間を優先しないとその悪循環からは抜け出れない等
大半が弊社が顧客に伝えてきた内容と被り、大いに共感した。
さて、人手不足の時代、言い換えると
「人の限界に向き合う」時代とも言える。
その最上の形として、「全員活躍チーム」育成に取り組んできたが、
あらためて、研修導入だけで組織変革が完成するわけではなく、人事評価や報酬制度を含めたソフトとハードの統一、全体観が大切だと再認識した時間だった。
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