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249.今の結果は数年前に原因あり

2024/10/08

良いも悪いも急に起こるように見える事が多い。確かに突発的なものもあるが、何年も前からその原因となる芽が出始めて徐々に大きくなり、突然大きな変化(問題)として降ってくる事もある。

私の仕事は5年10年という時間軸で組織変革を支援する事であり、チーム開発や研修トレーニング、コーチングという手法を使う。
組織規模や様々な要素(回数や時間、受講者の取り組む姿勢や能力)にもよるが、例えば管理職階層のトレーニング大であれば、手企業で1年、中小企業だと最低2〜3年の時間が必要である。さらには活気がありチーム力の高い職場にしていく(チーム開発支援)には、組織全体に拡げるのにプラス2〜3年は最低かかる感じだ。そして管理職の下の次世代リーダーまでトレーニングを行う事も多く、組織の風土改革は、おおよそ実感値として7〜10年仕事である。

人事的な制度設計(ハード面)と違い、協力一致の組織文化や人を活かすリーダーシップ、従業員の自律マインドを育む等(ソフト面)の取り組みは、それまでの企業の歩みによる根深い頑固な「企業文化」が大きな壁として立ちはだかる事が多い。
今の時代、価値観・考え方の違う若手従業員への対応、チェンジマネジメントは急務で、その対応が遅れると、
長く続くと言われている慢性的な労働力不足の時代に会社が存続するのも難しいであろう。

かのピーター・ドラッカーは、「企業文化は戦略に勝る(Culture eats strategy for breakfast)」と言ったが
なんとも的を得た言葉だ。
戦略として組織の制度等を変えても、人心(企業文化/ソフト面)が変わらないと制度も機能しない、という事である。

さて、変革を完結させるためには
経営トップや人事の相当の覚悟が必要である。
なぜならどこの職場にも必ず変革を拒む人たちが出現するからである。(意外と管理職層に多い)
「現場が人手不足の中現場は教育に割く時間はとても無い」
「なんとか現場を回している」
「(心の深いところで)これまでのやり方を変えたく無い」etc

これらのマインドと向き合い続ける必要があるが、多くは少し組織の雰囲気が良くなると手を緩めがちだ。そうすると長年続けてきた文化は部分的に根強く残り、やがては再度問題が大きくなり始める。私が見てきた中で、企業変革に失敗するところは企業変革の手を途中で緩めてしまい、新しい企業文化が定着するに至らなかったことが共通している。

成功の秘訣は、何年かかろうが、新しい企業文化が定着するまで手を緩めない事である。

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