先日、とある経営者団体の世界大会に参加してきた。
アメリカ、中国も含めて1500人強の経営者が集まり、丸一日で合計6社の経営実践発表があった。
コロナや円安等の外的環境の変化、離職・従業員の離反等様々な逆風にさらされる中、どの会社にも共通するのが理念を徹底的に実践した結果、組織は一枚岩に近づき好業績に結びついた事例ばかりだった。
ここ数年、パーパス経営や人的資本経営の言葉が流行っているが、大方、昔から日本にある「理念経営」や「人間尊重経営」の言い回しを変えた形に過ぎず、根本的に言わんとしていることは変わらない。しかし今の新しいものを口にしている人たちが、深く理解できずに足踏みをしている姿はよく見かける。結果的には多くの会社で経営者、経営幹部、管理職、リーダー、メンバーのベクトルの不一致が目につく。
経営トップが何を重視した経営をやりたいのか?
数字?貢献?人の成長?チームワーク?それとも理念?
どれも大切だが、働く人たちが心からその目的や意味にモチベートされているか?
組織力を最大化するには、理念と戦略や組織構造・社内制度、さらには教育内容や目指す社風が全て統合されているかがいかに大切かは、チーム開発を主に携わってきた経験からも、またビジョナリー・カンパニーや高業績チーム理論等の研究結果からも明らかである。
そして事業拡大も大切であるが、年輪経営という言葉もある通り、
いっときの繁栄ではなく永続発展する事は、経営トップの1番の責務ではなかろうか?