ある、昇格したばかりの管理職の方が、がっかりした口調で
こう言われました。

「先日、部下を集めてミーティングをしました。
上で決めた新しい方針を発表し雰囲気を盛り上げようとしましたが、結果は最悪。
質問や意見もほとんど出ずに、沈んだ空気で終わってしまいました…」

どのように進めたのか質問すると

「当初、参加者からも意見は出たけれど、明らかにおかしいと思ったので、『それは違う』と言いました。
それ以降、発言が無くなったんです。
でも、管理職は、やはり言わねばならない時は言わないといけないと思うので…」

どんな伝え方をされたのか詳しくは聞きませんでしたが、
私はその時に
この管理職の方は、
“言わなければいけない事は言わないといけない”
という思い込みがある事に気づきました。

“言う”以外にもいろいろな方法でコミュニケーションは
取れます。
コーチングで言えば、質問、フィードバック、承認…

多くの人は、ゴールにこだわらず
方法にこだわりがちです。
でもその方法が上手くいかないのなら
他の方法を取れば良い。
しかし、この方法で上手くいくはず…

と、思い込むことによって、
他の方法に目が行かない状態が作られ、
他の方法を考え選択肢を増やすことの
妨げになっていたりします。

思い込みから自らを解放し、
辿り着きたいゴールに向かって
無限にある方法の中から効果的なものを
考えてトライしてみる、
そんな流れを作れると良いですね。